太陽光発電の導入経緯
日本での太陽光発電の導入の経緯は、1970年代のオイルショック以降のエネルギー危機から始まります。この頃から省エネ意識が高まり始めて、太陽光発電を普及させるための事業や施策が進められました。
その一つが、2010年代に導入されたFIT(固定価格買取制度)です。FITは、国が固定価格で太陽光発電システムから発生する電力を買い取る制度で、太陽光発電システムの導入促進に貢献。この制度のおかげで、太陽光発電システムの普及が急速に進みました。
太陽光発電のメリット
エコなエネルギーで環境に優しい
太陽光発電は環境に優れたエネルギーソースであり、太陽光から電気を生成することで二酸化炭素の排出を減らすことができます。自宅で太陽光発電設備を導入し、自分で使用したり蓄電池に貯めることで、よりエコロジーな生活が実現できます。
自家消費・売電でお財布に優しい
平均的な戸建住宅に太陽光発電を導入すると、自家消費で年間5万7629円相当の電気代がお得になると試算されています。売電はFIT(固定価格買取制度)により設置から10年間は固定価格での買い取りが保証されます。
太陽光発電のデメリット
初期費用・メンテナンス費用がかかる
太陽光発電設備の初期費用は1 kWあたり約28万円とされており、一般的には84万円〜140万円となります。メンテナンス費用は、パワーコンディショナーは15年前後に交換が必要であり、20年間で約30万円ほどになります。
天候や設置場所に発電量が左右される
曇りや雨天の時や冬は日照時間が短くなるため発電量が下がる傾向にあります。住宅の築年数や構造、屋根の材質や向きなどによっても、設置枚数が思ったより少なかったり北側で日照が弱く、発電量が下がることもあります。
今後の太陽光発電のあり方:卒FITに向けて
開始当初は、売電価格が42円/kwと非常に高い買取価格でしたが、2022年にFITが終了して卒FITになると平均8.5円/kwになり、売電価格は約80%減ります。
このため、卒FIT後には今までの売電だけでなく、蓄電池を使った自家消費へシフトする必要が出てきます。
売電から自家消費へ
最も代表的な卒FIT後の対策が、これまで売電していた余剰電力を蓄電池やなどを使い、なるべく自家消費することです。
余剰電力を自家消費することで電気の自給自足ができるようになると、電力会社から購入する電気が少なくなり、毎月の電気代を抑えることができ経済的です。
例えば、2023年の「電力会社から購入する買電単価:24.7円/kw」>「卒FIT後の売電単価:8.5円/kw」となり、差額の16.2円/kwが節約できた電気料金となります。
蓄電池を導入して、エネルギーコストの節約だけでなく、カーボンニュートラルなエネルギーの半自給自足へシフトしてみませんか?